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2025.04.05
四季の山紀行(飛計路のブログ)
■ 丹波・五台山・・・・2025年04月05日

濃い霧の中、見えて来た加古川の土手の桜に花は無い。よく見れば、少しばかりの温気があれば咲きそうな様子で、日中の日射しで咲き始める事も期待できる。よって今回も、五台山から鴨内峠に降り、地道で周回するコースを歩く。周回するに就いては若干の懸念がある。身体の硬い事に起因する不安。本来であれば、統率者の意向は「柔らかい身体」であるから、五体努力の結果、そうした方向で実現した身体であって貰いたい。ところが事実はとても硬く、時に叱責の意味で見本を見せる。今回はそれを昨晩やった。今のところ五体の反応は鈍く、右足付け根に軋轢が生じて痛い。彼らの離反が続くと指揮者としては辛い。
五台山駐車場の桜も例外に漏れず未だ蕾、よく見ると2輪の開花は確認した。岩瀧寺境内入口傍に咲くサクラは例年早く、今日も既に満開で、隣の枝垂れサクラの開花を促すように見えなくもない。境内のオウレンはやっぱり種だけが残る。痛む右足を引き摺りながら、知らぬげに淡々と水を落とす独鈷の滝を見て、滝の巻道を歩いてハシゴを降る。鎖はあっても足場の無い鎖場を捨て、対岸の濡れた岩場を恐る恐る歩いて谷に入った。
崖のヒカゲツツジはほぼ満開、サクラより早い開花。砂防ダムを越え崖下を登り、見上げた岩場に大きいキイロスズメバチの巣が二つになった。谷川に沿う踏み跡を辿り林道に出る。気温は2℃だが風が無いので暑い。細くなった谷川の傍を離れて尾根に到着。向かいの斜面は崩れて明るい。直登コースは面白くないので、山腹トラバースコースを歩く。山腹は風が強くて寒かった。
山頂尾根に抜けると右は小野寺山、親しみを込めて「小野寺さん」と呼んでいる。左に少し歩くと文殊菩薩とやや不朽の進む展望所、展望所は日射しがあって温かい。木のベンチに腰掛け休息タイム。先ず一本、と火を付けたところへ市島方面から来られた男性3人。こんなお山で遠慮が必要?、と思いながらも下界の癖ではいどうぞ。ニーチェの云う「畜群」の傾向かな。
展望の後は彼らの登ったコースを降り鴨内峠着。尾根を登ると「親知らず」という不道徳なお山である。ほぼ歩く人の途絶えた峠道を鴨内地区に向って降るコースだ。鴨の立ち寄る様な池などの無い地域である。深い谷底の小さな流れで何やら物色する人影を見た。お宝の出そうな山には見えず、隠れるお魚のありそうな水も無い。しかしバケツはお持ちであった。人は様々あるものだ。
さて、綺麗になった崩壊地に降る途中で痛む右足。統制を離れた足と胴体はどうしたものか。何かの拍子に機嫌の戻る事もあり得る事。鴨内地区の入口に座って、先ずはエネルギー補給。そうしているところへ怪しい人の車が降る。足・胴とも和解が成立、とはいかず、引きずる足で春の見物。午後のサクラはチラホラ咲き。黄色いタンポポの咲く光景は心が和む。土手のツクシは今が盛り、何やら一度に春が来た。五体との和睦はどうなるのかな。