NEWS

お知らせ

2025.10.14

四季の山紀行(飛計路のブログ)

■ 多紀アルプス・御嶽・・・・2025年10月12日

ノコンギクだかヨメナだが、とかく秋の薄紫のキク科の花はノコンギクだと決めていた。ところが葉を見たところ、鋸歯は少なく大人しい。こうした特徴から結論するとヨメナかもしれない。ヨメナは複数種の名称であるから間違いも少なくなる。故にヨメナとしよう。路傍にヨメナの花の咲き乱れる道の下には豆畑。近頃の篠山の秋は黒豆とともに始まる。黒豆の畑はあっても火打岩は静かな朝であった。

 

登山口の民家の角を曲がって先行者が行かれた。やや間をおいて角を曲がるとコスモスとヨメナの咲く休耕田にぬける。先行者は防獣柵を過ぎたところ、御岳のピークはガスの中。防獣柵を過ぎると薄暗い植林地、プラ階段が出てくる頃から息が切れる。そんなに厳しそうに見えないながらもここではいつも喘いでいる。辛抱が足りないのか能力が無いのか、いつ歩いても変わりが無い。

 

尾根道は、ピーク手前と一部を除けば斜度の少ない山腹コース、往時を偲ぶ細やかな遺跡の残る道である。ここで少々休みを入れ、汗などを拭き謂わば垢落とし、改めて歩く先には先行されたお二人がおられてナツハゼの実を収穫中。年の頃は70を越え、お話を伺うと御年80、嘗ての山男であった。ご同行の奥様のお年は一つ少なく79、近頃のご趣味はもっぱら生物学であるらしい。いきなりナツハゼとウラジロの実を勧められ、カマツカの実があればお勧めしたいところ。

 

お先に失礼して、綺麗な松葉の尾根で一服休息。追いついて来られてまたお話。心もち猫背が気になるほどでとても元気だ。先行されるお二人を追いかけボチボチ歩く御岳道。新たに賑やかな後続ができ、鳥居堂跡で道を譲ると長めの休息モード。お話に夢中で人の様子は目に入らん。先を歩いて大岳寺跡、境内跡で何やら物色中のお二人を発見、何がありますか?、と聞くと、栗、と仰有る。

 

この後、岩尾根までの登山道にこぼれる栗の多い事。山の生き物には有難い事だ。岩尾根をやっぱりヒーヒー登って岩のテラスで一服休息、定番である。やがて追い付いて来られたお二人が現れ、お孫さんと曾孫さんをご同行。1等席を譲ってお先にピーク。ピーク下から濃いガスと小雨が着いて来た。

 

主の消えた岩屋を拝んで、シラキの紅葉を見ながら大タワへ降る。大タワ手前の綺麗な尾根に転がる大量の栗、これを貯蔵に回せば飢えることもあるまいに。大タワに降りエネルギー補給、そこへ降って来られ、オニギリを頬張るお二人。やはり小金ヶ岳に行きますか?、とお尋ねすると、行く、と仰有る。林道沿いに興味があるので降りますよと挨拶をして道を分ける。林道沿いの藪では熟したアケビが2種類、やはり沢山の実をぶら下げて、陽射しの中で揺れている。