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2026.01.19

四季の山紀行(飛計路のブログ)

■ 播磨・明神山-大明神コース・・・・2026年01月17日

氷点下の「夢やかた」駐車場に先行車が3台、陽射しどころか寒々しい霧の中に消えて行く後ろ姿に見覚えがある。個々の記憶ではなく集団の記憶だ。明神山ピーク下で弁当をひろげる集団の、気配と云うかオーラを感じる。各々のルートで11時に山頂、の予定に違いない。見送ったところへ新たなメンバーらしきおっちゃんが到着した。落ち合う場所を間違えて、時間調整を兼ねたルート取りを尋ねてくる。山頂まで、みちくさを含めて3時間、の積りでAコースを提案した。順調ならば山頂でお会いすることもあるだろう。

 

昨年と同様、大明神コースを辿るべく神社へ向かう。霧を透かして届く陽光が有難い。恐ろしげな鬼瓦の見下ろす境内に踏み込んだ途端、静寂を破る機械音。直ぐ山側の林床に蠢く青年団諸君、心臓が3cm飛び出た。境内の杉は姫路の保存木、太く真っ直ぐに伸びる杉である。獣避けの門扉を開け、暗くてかなり険しい巡視道を登る。痛い手に血行が回復するのは有難いが、もう少し穏当な始め方もあるではないか。と、思いながらも遅滞なく歩いて鉄塔に抜ける。ここからは光の世界、形の良い明神山を見ながら辿るルートだ。

 

先ずは明剣岳、厚いアベマキの葉のルートはよく滑る。低いながらも展望に優れたピークに溢れる陽射し、なかなかよろしい。見苦しい東の谷を除けば、大寒を控えた厳冬期とも思われない有難い日である。明神山が近くなった。稼いだ高度を惜しみなく放出しつつアップダウンを繰り返し、岩尾根から見る明神山への仰角は増す一方。近くはなっても高度差は埋まらない。342ピークの右に大層立派な岩尾根がある。序にいってもみたいが踏み跡は藪の道。明るい山歩きには相応しくない。やがて凝灰岩らしき岩尾根があり、タヌキ岩の名がある。西に見えて来たのは小明神コースの馬の背、手前の尾根のピークは水平な林道を詰めた先にあり、登るのを諦めたピークだ。つまり明神山との高度差はそれほども埋まってない。

 

衝立岩辺りの登りは少々汗を伴う。2重3重の補助ロープがあるから通行に支障は無いが、人一人の垂直の運搬にはエネルギーが必要だ。しかし大変なのはこの後の尾根歩き。時計を見るとおっちゃん達のランデブー時刻を過ぎている。みちくさが過ぎた。と言う事で、ここからの厳しい登り勾配で休みなし。小明神ピークは遠かった。竜の背を越え、賑やかな声の届くピークに到着〜は12時過ぎ、賑やかな声の主は逞しげな女性のもので、おっちゃん達の姿は当然無し。ちょっと暑い山頂の一角でエネルギー補給、小豆島は黄砂の彼方。

 

少々疲れたので下山はBコース、谷を降るので距離は短く速い。何れにしても山頂から暫くは岩ゴロゴロの急斜面、先を降るアベックの小休止の間に谷まで下降。どこを歩いてもよく滑るお山である。植林の谷間の林床は、冬でも緑の葉を残すキジョラン(鬼女蘭)と云う名の蔓性植物に覆われている。覆うというと大仰だが、他に植物はないので間違いでもない。花の後の実は、冬に弾けて白い綿毛を出すところから鬼女の名が付いたらしい。う〜ん、どうも悪意のある命名としか思えない。それにしても、この谷の他では見ないのは何故だろう。

 

岩をUの字にくり抜いた谷を抜けると明るい池面が見えて来た。身を休める鳥の一羽だに見ない池だが、長閑な小春日和を感じられてとても良い。。